まほろばの佐嘉4〜鍋島家春日御墓所

先日は高傳寺に梅見に行きましたが,今回は,10代鍋島閑叟公以降の方々が永眠なさっている春日御墓所を訪れました.


クリニックから北に車で5分ほど,赤い官人橋のちょっと手前を東に折れて,山道を登った先にあります.
花に埋もれた高傳寺とは趣も違い,緑豊かな丘の中腹に静かに隠れるように鎮座なさっています.




春日村は閑叟公の避暑地.別邸だった十可亭は今は期間限定公開の公園になっています.
公は川上川で鮎釣りをしたり鵜飼をしたりなさって,この地をこよなく愛されたのだそうです.
御墓所を春日に定められたのも公でした.



秩父宮勢津子妃は会津藩主松平容保公の孫にして,閑叟公の曾孫.開国派佐賀の血と最後まで幕府に忠誠を尽くした会津の血の両方をお持ちでした.
余談ですが,妃が結婚後会津に御国入りなさったときには,「もう会津は朝敵ではなくなった」と,歓喜の提灯行列が行われたそうです.




閑叟公は先を見据える英明な頭脳をお持ちでした.そして,藩民を大事になさいました.
佐賀藩には,脱藩しても死を賜った士はいません.また,人斬り◯◯という人物も佐賀にはいません.



2018年3月に薩長土肥の県知事が佐賀に集まりました.薩長土は侍のコスチュームでしたが,肥だけは学者姿でした.閑叟公が培われた佐賀を象徴しているような姿でした.

因みに,山口知事が扮しているのは佐賀の七賢人大隈重信さんです.大隈さんは若い頃はヤンチャで,重い罰を受けても仕方ないことを何度もやらかして,他藩なら切腹ものでした.人を大切にする佐賀藩でよかったですね. (🦋)