インフルエンザ~冬の大敵

インフルエンザは、子どもから大人まで感染する冬の大敵です。発熱、体のだるさ、関節痛、腹痛、咳鼻水といった風邪症状で発症しますが、その程度が強いため困りものです。

原因はインフルエンザウイルスで、冬を中心に秋から早春にかけて流行します。ウイルス構造によってA型、B型、C型といった分類、またAソ連型、アジア型、香港型などの分類があり、時期によって流行する型が違っています。潜伏期は2~3日です。くしゃみや咳で感染する飛沫感染や、締め切った閉鎖空間を漂って感染する空気感染で拡大していきます。そのため家族はもちろん、学校や幼稚園、職場で流行をひきおこします。

症状は、急な発熱を認め、無治療だと2~5日間続きます。筋肉や関節の痛み、体のだるさ、頭痛、食欲低下など他の感染症でもある症状がみられます。咳や鼻水のほか、息が苦しくなる場合や、クループ症候群といった強い咳を伴う場合もあり注意が必要です。また中耳炎を合併するときもあります。

診断方法は、まず周囲に流行があるとインフルエンザを非常に疑います。そのうえで、鼻のぬぐい液を用いた迅速検査を行います。この検査は、発熱後6~12時間経過することで正確な結果が得られます。あまりにも早く検査をすることで、陰性となることがありますので注意が必要です。

治療は抗ウイルス薬があり、発熱期間を2日くらい短くすることができます。粉薬、カプセル、錠剤の内服薬と、吸入薬があります。

登園、登校は、「発症した後5日を経過し、かつ解熱した後2日(幼児にあっては3日)を経過」した後となっています。ぜひ、お医者さんに相談してください。

インフルエンザが流行することで、重症化する子が時々おられます。1.肺炎、気管支炎、2.熱性けいれん、3.インフルエンザ脳炎・脳症、4.心筋炎 などがみられますので、様子がおかしい時には、お医者さんに相談をしてください。

・インフルエンザには、以下の対応が必要です。

1.家でゆっくり休んでください。

2.熱が高い時には解熱剤を使用し、寒くない程度の暖房、暑すぎない程度の調節をしましょう。

3.兄弟や家族に同じような症状があれば、うつっている可能性があります。お医者さんに相談しましょう。

4.子どもの好きなもので消化の良いもの、またイオン飲料をとらせて体力を保ってください。

5.高熱の時にはお風呂はやめて、体ふきなどで体をきれいにしてください。