夜尿症と睡眠

夜尿症の相談でお見えになった親御さんは、「この子は起こしてもちっとも起きません、寝ぼけます」と訴えられることが多いです。

寝ぼけとは、深い睡眠から突然起こされた場合に、脳が覚醒するまでに時間がかかった時に見られる現象です。

夜尿症で悩んでいるお子さんは、睡眠の質が低下していると言われています。睡眠は深い睡眠と浅い睡眠を繰り返しますが、夜尿症のあるお子さんは深い睡眠が少なくなり、浅い睡眠を繰り返していると報告されています。不十分な浅い睡眠から覚醒できないため、寝ぼけのような症状を引き起こしやすいと考えられます。夜尿症をしやすい睡眠は、決まっていません。以前は深い睡眠から浅い睡眠に変わるときにおねしょをしやすいと言われていました。しかしいずれの睡眠でもおねしょが起きることがわかりました。ただ浅い睡眠での夜尿症は、深い睡眠の夜尿症よりも、軽症であると言われています。

このように睡眠と夜尿症に関係があることは、間違いありません。そのため、早く寝るように生活指導をしています。また場合によっては漢方薬や睡眠薬などを提案することもあります。