発熱とひきつけ~熱性けいれん~
子どもの熱性けいれん(ひきつけ)では、一時的に意識がなくなり、手足がつっぱり、よだれ、目がうつろなどの状態になりますので、親御さんはみなさん驚かれます。生後6か月から5歳までの乳幼児に起こる、発熱に伴うけいれんを「熱性けいれん」と言います。子どもの20~30人に1人は、熱性けいれんを経験します。
けいれんの特徴は、発熱とともに起きる、数分で元に戻ること、そして髄膜炎やてんかんなど脳の病気がないことです。熱がなくてもけいれんを起こす「てんかん」である子は、2~7.5%程度のため、ほとんどは年齢とともに認めなくなります。
【対処法】良性の病気ですが、けいれんの時には誰でも動揺をしますので、対処法について知っておいてください。
1.けいれんの時は慌てないで、平らな場所に寝かせ、服を緩め、顔を横に向けてください。吐いたものが喉につまることを防止します。
2.けいれんが、何時に何分間起きたか、どんな動きのけいれんか(手足や目の動き、顔色)を観察してください。
3.けいれんが止まったら、呼びかけに反応するか、指示に従えるかを確認してください。反応がおかしい場合には、けいれんが止まっていない可能性があります。
4.発熱があるかを確認してください。
けいれんが、5分以上続く場合は救急車を呼んでください。
【治療】発熱はありますが数分で終わるけいれんですので、ただちに治療は必要ありません。しかし5分以上持続した場合は、抗けいれん薬で止める必要がありますので、救急車をよんだり、医師に相談をしてください。熱性けいれんを起こしやすい子どもは、抗けいれん薬の座薬で予防することがありますので、医師に相談してください。