季節のお話12〜十可苑の石楠花
クリニック予定地から少し北に,鍋島家別邸跡地に作られた十可苑があります.普段は日本画の大家である立石春美の記念館だけが開いていますが,春と秋に1ヶ月ずつ庭園も公開されます.入苑料は立石春美記念館入場料と同じ600円.もちろん記念館にも入れます.
今は4月末までの春の公開期間.山いっぱいの石楠花(シャクナゲ)や躑躅(ツツジ)を鑑賞できます.残念ながら石楠花は盛りを過ぎていましたが,躑躅は咲き誇っています.
石楠花は元来高山の奥地,険しい崖に根を張る木で「高嶺の花」の由来なのだそうです.確かに十可苑も急な坂道の多い庭園でした.ですが,下の東屋から見上げるだけでも綺麗な花々を観賞できます.
石楠花は毒のある植物です.時に漢方薬と間違って葉を煎じたりする人がいるとのことですが,これは漢方薬である「石楠葉(せきしょうよう=オオカナメモチ)」と間違われるからだそうです.ちょっと危ないですね.
石楠花の花言葉は「威厳・荘厳」.でも「危険・警戒」というのもあるのは,毒性があるからでしょうか.
石楠花の原産地はヒマラヤ地方が最も有名なのだそうですが,他にもアジア各地に原産地があるそうです.紀伊半島以南の日本原産の石楠花は淡い紅色のツクシシャクナゲ.
現在は中国からヨーロッパに渡り改良された西洋シャクナゲを始め,様々な種類が栽培されているそうです.
春たけなわで,赤くて小さいモミジの花が可憐でした.
次の庭園公開は紅葉の美しい10月〜11月頃だそうです. (🦋)