見かけないはしか(麻疹)と三日はしか(風疹)は、ワクチンが大事

はしか(麻疹)と三日はしか(風疹)は、それぞれ麻疹ウイルス、風疹ウイルスによる感染症です。麻疹は高い熱や合併症があり、大人も亡くなることがある危険な病気です。風疹は3日程度の発熱や発疹くらいですが、妊娠中の赤ちゃんに感染すると、様々な合併症や死産の危険があります。以前は日本でも流行がありました。治療法がないため、ワクチンを最優先に対処している病気です。

麻疹の症状は、咳、鼻水や目の充血がみられ、高熱が3~4日間あります。特徴的な全身の皮疹がみられ、1~2週間で消失します。風邪のような症状ですが、肺炎や脳炎、心不全があるとかなり重篤になります。「空気感染」をするほど、感染力が強いことでも有名です。最近は海外からの輸入感染症として、空港などを起点に広がることがあります。

風疹は顔から全身に広がる発疹や頸部のリンパ節が腫れる感染症です。発熱は3日程度で、半数は発熱がみられません。大きい子では関節の痛みを訴えることがあります。合併症は脳炎や血小板減少、貧血などがあります。風疹が流行すると、妊婦さんが風疹にかかってしまうことがあり、赤ちゃんに先天性風疹症候群という目や心臓、聴力の異常がでたり、中には死産となる場合もあります。そのためワクチンで予防するが大事です。

これらには治療法がなく、また流行しやすいことが重要です。一人一人がワクチンを接種し、また周囲もワクチンを接種することで集団免疫ができると流行はなくなり、個人が感染する危険性はほとんどなくなります。ぜひ、子どもの時にワクチンをしてください。麻疹風疹ワクチンは、現在1歳から2歳までに2回、小学校入学前に1回接種します。