水ぶくれの発疹です~みずぼうそう、帯状疱疹~
みずぼうそうと帯状疱疹
水ぶくれのある赤い発疹が全身に広がる病気です。体・手足、頭皮まで発疹がみられ、発熱を伴うことがしばしばあります。発疹は2~3週間でピークとなり、その後は乾いて、かさぶたになります。
原因は水痘・帯状疱疹ウイルスによる感染症で、鼻水や唾液、水疱にウイルスは存在しています。発疹が現れる1~2日前から感染力が増えて周囲に感染させている可能性があります。
2014年より水痘ワクチンが1歳の定期予防接種になりました。下図のように、近年は流行は少なくなる可能性があり、発症しても弱い感染が増えると思われます。
水痘・帯状疱疹ウイルスは、初感染後に神経にとどまり、免疫力が低下したときなど、神経領域に沿って水疱発疹を発症する場合を、帯状疱疹といいます。
みずぼうそうの時に、アスピリンという解熱鎮痛剤を使用した場合に、肝障害や意識障害を伴うライ症候群を発症することがありますので注意です。
帯状疱疹は水疱が消えても痛みが残ることがあるので、注意です。
診断は症状や流行から行うことがほとんどですが、近年は水疱液を用いた迅速検査も行われることがあります。
治療は、抗ウイルス剤(アシクロビル)を内服することで、早く改善させることができます。発症後2日以内の内服開始が勧められます。また水疱を掻き破ることが多いため、改善を促すようにカチリ軟膏を使用します。
・みずぼうそう・帯状疱疹には、以下の対応が必要です。
1.水疱を掻き破らないよう、爪を切ったり、かゆい部位を冷やしたりします。
2.肌はシャワーなどでさっと洗い流し、清潔を保ちます。
3.口の中にできると痛いので、刺激のある食べ物(塩辛いもの、酸っぱいものなど)は避けましょう。
4.4日以上発熱が続くとき、発疹が赤く腫れてきたとき、元気がないときは、お医者さんを受診してください。
5.登園・通学は、熱が下がり、発疹がすべてかさぶたになったことを、お医者さんに確認してもらって開始しましょう