夜尿症と抗利尿ホルモン

夜尿症の原因はいくつかありますが、小児で最も多い原因は「夜間多尿」です。
通常、夜間に脳の下垂体から「抗利尿ホルモン」が分泌されることで、夜間尿量が少なくなります。夜尿症のある子どもは抗利尿ホルモンの分泌する時間がずれていたり、量が少ないなどの日内変動に異常があることが指摘されています。そのため9歳未満で200ml以上、10歳以上で250ml以上の夜間多尿となります。本来であれば、夜に1〜2度トイレに行かないといけないくらいの尿量です。
これを改善させるため抗利尿ホルモンを、薬として使用しています。鼻にスプレーするタイプと、口の中で溶かす錠剤があり、現在の薬物治療では主軸の薬です。使用することで成功が増えていく子が多いのですが、一方でおむつから漏れてパジャマや布団を濡らすことが少なくなり、本人だけでなく家族も喜ばれることが多い薬です。
この治療を行うには、多尿型夜尿症であることを検査で確認をしています。ぜひご相談ください。