夏風邪はどんな感染症?~手足口病、ヘルパンギーナ~

5月から10月にかけて夏に流行するエンテロウイルスは、腸管で増殖するウイルスで、67種類のウイルスが存在します。これらエンテロウイルスによって、手足口病やヘルパンギーナ、咽頭扁桃炎などを引き起こします。

手足口病は、手のひら、足の裏、口の中、お尻や肘膝に小さな水疱ができます。熱はあっても微熱のことが多く、口の中の痛みを訴えることもあります。ヘルパンギーナは、高熱とともに喉の奥に小さな水疱ができます。のどの痛みがひどい時には、水分がとれず、脱水症をひきおこすことがあります。原因のウイルスがいくつもあるため、何回もかかります。合併症もあり、無菌性髄膜炎や心筋炎を引き起こすことがありますので、水分がとれない、頭痛がひどい、意識がもうろうとして元気がないときは、お医者に相談してください。

手足口病やヘルパンギーナには、以下の対応が必要です。

1.喉が痛くて水分が摂れないことがあるため、こまめに十分な水分を勧めてください。熱いものやすっぱいものなど刺激のあるものは避け、冷めた軟らかいものをあげましょう。

2.感染予防には、手洗いやタオルなどの共用を避けてください。

3.食欲がなく水分が摂れない、頭痛がひどい、意識状態がおかしい場合は、お医者さんに相談してください。

4.熱が下がり元気で、食事もふつう通りになれば、登園、登校は可能です。