溶連菌感染症~流行する喉(のど)と皮疹の風邪

のどが赤くなり、痛みがでて、体に赤い皮疹が出てきたときに、溶連菌感染症を疑うことがあります。

A群溶結性レンサ球菌という細菌が原因で、潜伏期は2~3日です。周りからうつる感染症で、何度もかかることがあります。溶連菌感染症は年間を通じてみられますが、流行は冬~春の寒い時期にみられることが多いです。

症状は、主に喉(のど)の感染としてみられます。喉が赤くなり、発熱や痛みを伴うことも多いです。体や足に赤い皮疹を伴うことがあります。また舌がぶつぶつとなるイチゴ舌や、治りかけの時期に手足の指先の皮がむけることもあります。ただ症状が喉の赤みだけで、発熱やほかの症状がでないこともあります。

診断方法は、喉の赤みや発疹で疑った場合にのどを綿棒でこすって迅速検査をします。治療は、抗生剤を10日間飲みます。ふつうは数日で熱はさがり、喉のいたみも消えてきます。ただ途中で薬をやめると、再発したり、リウマチ熱という合併症をひきおこしたりします。また溶連菌感染の後に、1~2週間して急性腎炎を発症することがあり、顔のむくみや赤いおしっこ(血尿)がみられます。

・溶連菌感染症には、以下の対応が必要です。

1.喉が痛いときは、刺激の少ない食べやすいものをあげましょう。水分や食事がとれないときにはお医者さんに相談してください。

2.熱が高い時には解熱剤を使用し、2日以上熱が続くときにはお医者さんに相談しましょう。

3.兄弟や家族に同じような症状があれば、うつっている可能性があります。お医者さんに相談しましょう。

4.元気がない、顔がむくむ、尿が赤いなどの症状があったら、お医者さんに相談してください。

5.抗生剤を飲んで1~2日が経過し、熱がなく、元気であれば他の子にはうつりません。お医者さんの許可をもらって登園(登校)してください。

(写真は、https://www.wikiwand.com/en/Scarlet_feverから作成しました)