自宅でできる発熱の対処法

子どもに発熱は、突然、しかも夜に気づくことが多いですね。夜中に「機嫌が悪い子をどうしよう・・」と不安になります。

通常の発熱は生体防御反応の一つであることは、以前ブログで説明してみました。そこで、「自宅でできる発熱の対処法」をまとめます。熱が高くても機嫌がよく、周りをきょろきょろ見まわしたり、遊んでいる場合は急ぐことはありません。ここでの説明は、発熱によって元気がなくなり、食欲も減る場合の対処法です。

1.体を冷やす場合と、温める場合があります

熱が上昇しているときは、手足が冷たくなり、シバリングといわれる震えを伴うことがあります。子どもは寒気を感じているため、体を冷やさずに、毛布などで温めてあげるとよいです。

しばらくすると、手足が温かくなり、顔色が赤く、汗をかいてきます。その場合は、涼しくなるように熱が放散しやすい服に替えてあげるとよいでしょう。

2.体の冷やし方

昔から氷枕や氷嚢はよく使われていますし、冷やして使用するゲル状冷却剤も販売されています。使い方の注意点として、頭やおでこだけを冷やしても面積が狭く、冷却効果は高くありません。首、脇、足の付け根を冷やすことで、体温が下がりやすくなります。ただし冷やすことを嫌がって逃げるような子は、元気ですので無理に冷やす必要はないでしょう。

いわゆる冷却用シートをおでこに貼る場合もあると思います。注意が必要なのは、冷やして使用し、短時間でないと冷却効果はありません。常温だと「おでこにつけて気持ちいい」といった苦痛を和らげる効果くらいですし、おでこだけでは面積が足りません。また乳児の場合は、おでこから口にずれて窒息する危険性もあります。冷却用シートは冷蔵庫で冷やして、注意して使用してください。

3.体拭き

「発熱の時にはお風呂に入らないで!」とよく指導されます。入浴はわずかですが体力を消耗するからで、発熱の消耗性疲労を強くする可能性があるからです。しかし体を汚れたままにするのはよくありません。そこで、おしぼりやぬるま湯で体を拭いてあげることを勧めています。体拭きは、体温を放散させ、皮膚血管が拡張することで、解熱効果があるといわれています。体をきれいにし、熱も下げてくれる方法です。

4.水分の補助

発熱は食欲減退を起こします。もちろん短期間の発熱では、脱水や栄養障害は生じません。しかし発熱が長くなったり、下痢や嘔吐を伴う場合は、脱水になりやすく、汗も少なくなります。そこで発熱の際には、充分な水分を与える必要があります。発汗をうながすことで、熱が下がりやすくなります。汗の中にはお塩の成分が含まれていますので、与える水分はナトリウムなどのイオンが含まれた飲料が良いでしょう。